金曜日, 6月 23, 2006

タレントのダイバーシティが生むイノベーション

久しぶりに心の熱くなるコラムを読んだ。【走る 曲がる 止まる】蒸気爆発で死にかけた男、古谷正裕氏が蒸気爆発を手なずけるまで

蒸気爆発という、火山でよく見られる現象を研究している人のことが書かれているのだが、研究を応用する対象が自然科学ではなく、金属加工であるという点に驚いた。

蒸気爆発が起こる原因を解明するまではともかく、そこから「蒸気爆発で冷却して金属のアモルファス化を行う」アイディアに辿りつくというのは常人の発想の域を超えている。本当に頭がよく、かつ、多方面にわたる知識を組み合わせる柔軟性がないと、なかなかできないことだと思う。こういうことを考えられる人がいるから日本の製造業は強いのだろうし、自分自身そういうことができる人に憧れる。

製造業でのイノベーションの裏には、こういった一見関係なさそうな他の分野の知識を応用してあてはめる、ということが往々にしてあると感じることが多い。先日DVDを見たIDEOでもメンバーのダイバーシティを確保することが重要視されているのは、これを期待しているからに違いない。

裏を返せば、コアスキルと専門分野が似たような人が集まって行うブレストから、こういった知識連鎖が生まれるのを期待するのは望み薄ということなのかも。同質の価値観から、トピックの突飛さの制約を取り払った方向で議論を進めようとすると、拡散方向に向かうしかなくなるのに対し、異なる価値観から歩み寄る方向で議論を進めると、複眼的な視点からの検証に耐えるアイディアに集合する方向に向かえる、といった感じか。