水曜日, 6月 22, 2005

F1 問題

先日のF1の本選ではミシュランタイヤの安全性に懸念が生じたため、ブリヂストン採用の6台しか出走しなかったらしい。いくつか記事を読んでみると、下記のような非難が多い。

1.シケインを作って、問題あるタイヤでも安全なレースができるように取り計らうべきだった
2.ミシュランが空輸して急遽用意したという、安全なタイヤへの交換を認めるべきだった

どちらも、観客がレースを楽しむことを最優先にすべきだということに重きをおいている故の話だと思うのだが、私にはこれらの非難が的外れに思える。

今回の問題が起こったのは、今シーズンから予選・本選を通してタイヤは1セットのみの使用しか許されなくなったことに由来するらしい。このレギュレーション導入の目的は、極度に柔らかく、グリップが高いタイヤの使用を禁じることだったらしいのだが、タイヤメーカーは、レースの距離ギリギリまでの寿命しか持たないタイヤを設計することで、この新レギュレーションによるタイムダウンを帳消しにしてきたらしい。ということは、今回はタイヤ寿命のマージンを削りすぎた結果、レースを走りきる前に寿命が尽きてしまうというタイヤになってしまったというだけなのではないか?

F1ではタイヤのみならず、エンジンでさえもレース毎にオーバーホールすることを前提に、ギリギリのチューニングが行われていると聞く。もしも、安全マージンを削りすぎてエンジンがレース中にブローしても、それは単に読みが甘かったということで片付けられるだろう。パフォーマンスと部品の寿命という相反する要素をどうバランスさせるか、というノウハウはチームの競争力の要の一つであるはずだ。

今回のケースでは、リタイヤされたチームからミシュランが「あんなにタイヤのマージン削って、何考えてんだ!!」と怒られまくる、というのが順当だと思うのだけど・・・。影響を受けた台数があまりに多いから特例、ということだとしたら、「中小企業は不渡りで倒産してもよいが、大会社は潰れると大変だから債務免除」みたいな話で、なんだか不公平に思えてしまう。

レースを楽しめなかった観客はご愁傷様だが、その怒りはミシュランにぶつけて、行き過ぎたマージン削りが今後行われないように釘を指す契機とした方がよいのではなかろうか。