水曜日, 6月 29, 2005

最近みたDVD


OLD BOY
日本の漫画が原作という韓国映画。原作と思われる漫画は読んだことがあるのだが、ストーリー自体は結構違う気がしたので、全く別の作品として楽しんだほうがよさそう。私には映画の方が好印象で、脚本が非常によくできていると思う。

主人公が15年もの長きにわたって監禁されるシーンから始まるのだが、気が遠くなるような果てしない絶望感と復讐心、そして暴力に満ち溢れた、重いトーンのシーンが続く。とは言っても、北野武の映画とは違い、ストーリーに非常に奥行きがあり、最後はまさに静かな怖さが圧巻という感じ。

パッケージに「タラティーノが絶賛!」と書いてあったが、よくわかる気がする。



Mr.インクレディブル
おなじみPIXARの最新作。非常に面白かった。アニメとはいえど、ベースになっているのは「大人の苦悩」。果たして子供に分かるんだろうか?と他人事ながら少し心配になった。

PIXARの映画ではどれもCGが圧巻だが、ストーリー的には私は「TOYS STORY」や「MONSTER'S INC」の系列が好きで、「FINDING NIMO」などの動物モノは好きではない。

いつかPIXARに「ドラえもん」をCGで作ってもらいたい。



下妻物語
あまり期待しないで見たのだが、面白かった。この映画は宣伝でかなり損をしていると思う。予告では「下妻のファンキーな住民達」というコピーの後に主人公が写ったりして、結局どんなお話なのかさっぱり分からないため、日本映画お決まりのドタバタ映画かと思っていたのだが、実際はかなりきちんとキャラクターを描いている。

特典で監督のコメント聞くと、この映画は映画としては異様にセリフが多いそうなのだが、見ているときにはそうは感じなかった。おしゃべりな女子高生のテンポ良い会話といったら、現実あんな感じなのではないか。個人的には逆にリアルに思えた。むしろ、漫画の原作にはない、唯一監督が付け加えたというセリフだけが妙に浮いていた気がする。

俳優について思ったのは、土屋アンナって本当に外人顔だなー、ということ。あと、特典映像の中で、深田恭子の方が愛想がよくて、土屋アンナの方が終始だるそーだったのが意外だった。

あと、この映画は意外にCGが多く使われているということにも驚いた。別に特撮めいたシーンではない所で自然に使われているので、言われなければ全く分からない。



世界の中心で,愛を叫ぶ
いわゆる「セカチュー」というやつですね。この物語が世間でヒットしたのは、男女から広く共感を集めたからなのだろう。

普通、恋愛における別れというのは、捨てられる方に憎しみがあったり、お互い冷めてしまったりという部分があるものだが、悲劇系の恋愛ドラマではお互い好き合っていて何も問題がないのに別れがやってきてしまう分、「どーして!!」という口惜しさが増幅されてピュアな物語になるのかもしれない。

が、一方で、タイタニックの時も思ったのだが、悲劇系の恋愛ドラマでは男女で共感のポイントというのは違うのかもしれないと思った。

男性的視点から見ると、この映画の主人公の男性は非常にラッキーである。


  • 普段あまりしゃべったこともないクラスでも評判のかわいい子が、ある日帰り道で待ち伏せしていて、むこうからアプローチしてくる。(初めて二人乗りしたときに「胸あたる?」なんて女の子の方から聞くなんてあり得ないと思う・・・)

  • そのまま交換日記をするようになって、たいした苦労もなく付き合う所までいってしまう。


うーむ、なんともうらやましい。しかもそんなラッキーは一度手に入れたら、二度と同じラッキーが起こる気なぞしなさそう。なのに、なのに、両想いなのに、ずっと一緒にいられないなんて・・・、という感じか。

かたや女性的視点では、そういうラッキー度合いという尺度はきっと存在しないに違いない。

売れたのは分かるけど、ストーリー展開にちょっと強引な展開が目立つかな。とケチをつけたくなるのはひがみなのか(笑)。

しかし、ストーリーの最後は主人公の男性はデリカシーがないな、と思った。二人とも元彼女を知っているとは言え、元彼女と行く約束をしていた地に現彼女を連れて行って元彼女について語るというのは、いかがなものかと・・・。



ステップフォード・ワイフ
古きよきアメリカの価値観を変わった形で表現した映画。ストーリー自体は非常にオリジナリティが高いが、謎解きの底が意外に浅く、ひっぱった割には「それだけ?」と感じる部分もある。

きっとアメリカの若い人から見たら、これは「ありえねー」オンパレードの喜劇なんだろうな、と思うがどちらの価値観にもなじみがない者としては、「ふーん」という感じ。

二コール・キッドマンが好きな人にのみおすすめ、といったところか。




エイプリルの七面鳥
家族の中で一人浮いていて長らく実家に帰っていない長女が、病で先が長くない(と思われる)母のために七面鳥を焼くお話。

と書くと、なぜそんなものが映画になるのかよく分からないのだが、アメリカ社会のアパートにおける住民像、人種の坩堝、ハーレムの生活、親子のすれ違い、世代間の価値観ギャップといった、色々なテーマが間に見え隠れする物語りになっている。

要は料理なんかしたことのないパンクファッションの女の子が、七面鳥を焼くオーブンを借りるために、アパート中を駆け回って苦労するのだ。一方で、主人公の母親は母親で娘のもとを訪ねるのに散々駄々をこね、毒舌を吐きまくる。ストレートな親子の葛藤ドラマが見たい人にはおすすめ。

また、七面鳥ってああやって調理するんだ、というのも見れる。確かに日本じゃ食べないから、中にあんな詰め物をするだなんて思いませんわな。



MONSTER
殺人を繰り返した娼婦の実話の映画。アメリカの最下貧層の暮らしの重苦しさが伝わってくるという意味では、グッド・ガールやドラッグストア・カウボーイみたいな映画。

本当に見ていて救いがないし、主人公達の見事なまでのクズっぷりな考え方に参ってしまった。

とっても暗い気分になる映画だと思うが、裏を返せば、それだけ役者が迫真の演技をしているということなのだろう。





Gerry
砂漠に二人の男が迷い込んだが、出てきたのは一人だけだった。その間に何があったのか?という映画。

おそらくここ数年の間にみた映画の中で、ぶっちぎりでワースト1に輝くつまらなさだった。主人公二人が無言で並んで歩いたり、斜面を登るという単調で退屈なシーン(しかも同一アングルからの固定視点撮影)が、平気で数分間延々と流されるとかそういったことのオンパレード。きっと普通の映画と同じテンポでカットしたら、この映画は30分に余裕でおさまってしまうに違いないと確信してしまうほど、すきまだらけだった。

で、肝心のストーリーはというと、非常に単調。セリフもリアリティがなく、軽い。「何があったのか?」というほどのイベントも謎も何もなく、遭難モノでよくある二人の葛藤・争い・協力・死の恐怖・生への渇望の描写もほとんどない。

とは言え、監督は非常に有名な人であるらしく、予告編を見る限りは、各メディアの論評は「ビジュアル的にすばらしい」という類の評価をしていたらしい。信じられん。CODE46もそうだったが、ビジュアル的に美しいという形容しかされていない映画はきっとこのタイプ、ということで今後用心することにする。

しかし、よくマット・デイモンが出演する気になったものだ・・。