水曜日, 3月 16, 2005

アクセシビリティ

仕事関係でアクセシビリティについての話を聞く機会があった。

その中で紹介されていた音読ブラウザがまずは興味深かった。数年前に興味本位でダウンロードしてみたことがあったのだが、使い方がよくわからず、HTMLソースの中をただ読んでいくだけという印象で終わってしまっていた。が、実は数字のテンキーを押すと音読を早送りできたり、見出しと思われるタグにポンポン移動していけたりするらしい。漢字の読みなどに関しても聞いている限りでは問題なく、読む速度も普通のしゃべり言葉並かそれ以上。デフォルトは180ワード/分だが、スピーカーの方は260ワード/分で使用しているという。使いこなせばそれこそ「ながら」情報収集が可能かもしれない、と思った。

さらに興味深かったのが、aDesignerというアクセシビリティ測定ツール。これで何できるかというと、画面の特定の場所へ音読ブラウザが辿り着くまでの時間を色で視覚化したり、改善すべき項目をリストアップしたり、「音読しやすさ、ナビゲーションのしやすさ、コンプライアンス」をレーダーチャートで見せてくれたりするのだ。今週から Asahi.com が大幅にリニューアルされたのだが、このツールでリニューアル前のAsahi.comを見ると限りなく0点に近い評価となる。見出しをタグで識別できないため、トップページのページ末端までだらだらと読んでいくしかないため、音読ブラウザでトップページの内容を全部把握しようとすると10分弱かかるという診断結果だった。これがリニューアル後となると一気に70点近くまでになっており、当然ページ末端までも1分かかるかかからないかまでに短縮されていた。

よくよく考えると、この診断ツールが行っていることは検索エンジンのクローラーが行っていることに近く、ちょっと前からアクセシビリティとSEOの実践方法がオーバーラップするようになってきているのだという。SEOをちゃんとやっているサイトは必然的にナビゲーションも人間にわかりやすいものになっていくという認識はあったのだが、アクセシビリティにも効くとは、いいニュースだ。

ただ、アクセシビリティ関係者の方々は最近増えつつある、FlashやJavaScriptなどによって実現されているビジュアルコンテンツの増加を懸念しているそうで、このままいくとあと5年程度で音読ブラウザが使い物にならなくなる可能性があるのだとか。「アクセシビリティはSEOに効く!」となるようなロジックをサーチエンジン会社が採用して、そうだと言明してくれれば商用サイトを中心としてアクセシビリティへの理解と普及が進みそうに思うのだが、はて。