木曜日, 9月 23, 2004

ワインの賞味期限の謎

私は酒が弱い。少し飲んだだけで真っ赤になり、ビールなど大ジョッキ一杯を超える量を飲むと気分が高揚することもなく、頭痛と吐き気がしてくる。なので、普通の飲料以上のお金を払って飲みに行くという場合は料理やその場の雰囲気を目的としていることが多い。

そんな私でもなぜか良いお酒は頭が痛くならない。前の会社でワイン好きの同僚が言っていたのだが、安いお酒は短期間で生産するために人造アルコールを加えており、それが二日酔いなどの原因になるのだとか。高いお酒は熟成期間を充分にとり、天然のアルコールのみを含むため悪酔いしないということのようだ。たしかに、酒屋で5000円以上するようなワインは、あまり頭が痛くならない。味もツンとした感じがしないのは、天然アルコールだからということなのだろうか。

その同僚が会社の仲間を呼んでワインパーティーをよく開いてくれたことから、酒に全く詳しくなく、そして銘柄を覚える気のない私でもいろいろなワインを飲むことができた。そんなワインパーティーの中で私が初めて知った行為に、開口面積の大きな容器にワインを移しておくことによって酸化を促す「デキャンタ」というものがある。

栓を抜いて30分、1時間と経つと、なるほど私のような者でも味が変わっていくのが分かった。個人的な感想で言うと、味の強いワインほど開栓直後はツンとした刺激が強く、デキャンタには時間が必要という感じだった。ツンとした味のものがデキャンタした後にはお茶のように渋みがある落ち着いた味に変わるさまはマジックのように思え、他のお酒とは違う奥深さを感じるポイントでもある。

sapporo yellow tail先日、電車に乗っていたら、なかなか収入が高そうな身なりをしていた二人組の乗客が広告を指さながら「これ売れてるんだって」という話をしていた。先日スーパーで買い物をしていたらそのワインがあった。値段は880円と、それまでの常識で考えると「ツンとした刺激があり、飲むとすぐに頭の痛くなる安物」としか思えないが、万が一ダメでもそれほど惜しくない価格だからということで買ってみることにした。

家に帰って栓を抜いてみたら栓はコルクではなく、ゴムっぽいスポンジのようなものでできていた。ちょっと舐めてみるとツンとした味がしたが、後味の渋みは悪くない。最初のツンとした味さえなければ私好みの味になりそうに思えたので、ナントカの一つ覚えでデキャンタすることにしてみた。酒を飲まない私の家にデキャンタのちゃんとした容器があるはずもなく、ここぞと登場するのはBRITAの浄水ポット。冷蔵庫に入らないので普段は全く使っていないのだが、大きさといい、開口面積といい、まさにぴったり。1時間ちょっと放置して飲んでみたら、渋みが増していい感じになっていたが、最初のツンとした味は全くなくなる所まではいかなかった。やはりそこは安物の限界なのかという気もしたが、3000円弱くらいのワインでもこういうことはあると思うので、むしろ得した気分がした。



が、話はここで終わらない。いくらお茶みたいとは言え、私が自分でボトルなんぞ開けられるわけもないので、残りはグラスに分けて冷蔵庫に入れておいた。よくワインは一晩で飲まないとなどと言われることから、多分すぐダメになってしまうのだろうなとは思っていたのだが、実際に「お酢のようになったワイン」というのを飲んだことがなかったので、実験のつもりのようなところもあった。

それから3日。グラス中のワインは酸っぱくなることはなく、むしろツンとした味がとれ、まろやかで非常に私好みの味になってきている。ちょびちょびとしか飲んでいないのでよく分からないが、アルコールが飛んでとかそういうことが起こっているのだろうか?先日のブルーチーズと同様にいつまで置いておけるのか、目下非常に謎である。