金曜日, 8月 27, 2004

喉元過ぎた??

そういえば、あれだけ話題になった割にはGoogleのIPOのその後をほとんどネット上のニュースで見かけない。上場直前に公開価格を下げたというのがちょろっとニュースになった程度で、その後の推移についてあーだこーだ言っている声を聞くのを期待していたのだが・・。

株をやっていて不思議に思うのは、機関投資家は未来の収益を株価に織り込もうとすること。所詮、株取引なんて美人投票みたいなものなんだから、常識外れに思える高い株価は「今、この銘柄流行りですから」で片付ければよいのに、株価算定の根拠を収益の数字とかで追求し出すから、その圧力で会社の運営がおかしな方向にいってしまうことが多いのではないかな、と感じる。Googleは今後苦労するんだろうな・・・。

市場からの悪い圧力の話は、今読んでいるイノベーションへの解を読むと素晴らしく解説されている。「ホームラン狙いの大振りをしないとホームランは出ない」というような考え方の取り組みがが、ホームランはおろか、ヒットを生む確率すら下げてしまうということが実際の企業でなぜ起こるのかをこの本は解き明かしてくれる。

私はサラリーマンが保身に走る原因となるような圧力を勝手に「サラリーマンリスク」などと呼んでいるのだが、この本は新規事業を開始する際に、そういった心理的な圧力が事業活動にどう影響するのかについても触れている。経済書というとお題目とか机上の空論に走りがちだが、こういった泥臭いファクターをきちんと考察している点は素晴らしいと思う。

以前、ある人がBLOGの上で「大企業は一人一人は優秀だが、3人集まると判断が鈍り、5人以上となると凶悪なバカになる」と書いていた。これは私の実感としてもそう感じたことがあるし、その原因はこの本が書いているようなことが源泉になっていることが多いと思う。世の企業が変わるにはこの種の問題があるという事実を肯定する所から始めないといけないので、この著者の考えがもっと世に広まってくれればと切に願う。